瀬尾まいこ

【書評】天国はまだ遠く~瀬尾まいこ~

ちゃらっごわした~おごじょです(^_-)

本の紹介です。

書籍情報

書名 天国はまだ遠く
著者 瀬尾まいこ
出版社 新潮社
発売日 2006/10/30
ページ 183

評価

☆☆☆☆★

あらすじ

加藤ローサ、徳井義実(チュートリアル)主演の映画原作
仕事も人間関係もうまくいかず、毎日辛くて息が詰りそう
23歳の千鶴は、会社を辞めて死ぬつもりだった
辿り着いた山奥の民宿で、睡眠薬を飲むのだが、死に切れなかった。自殺を諦めた彼女は、民宿の田村さんの大雑把な優しさに癒されていく。大らかな村人や大自然に囲まれた充足した日々
だが、千鶴は気づいてしまう、自分の居場所がここにないことに。心にしみる清爽な旅立ちの物語。

印象に残った言葉

大事なものはたくさんあったような気がするのに、今となっては全てが取るに足らないことに思えた。結局、私が必死だった恋愛も仕事も日々の生活も少し離れてしまえば、すんなりと手放せるものばかりだった

幼いころは一生懸命真面目にやりさえすれば、大人は評価してくれる。ところが、高校生にもなると、そんな甘いことは通用しない。ちゃんと現実を教えてくれる

二十日前、死のうとしていた私は、今、子どもの頃を思い出して絵なんて描こうとしている。

何十年かけても変わらないところもあるけど、きっかけさえあれば、気持ちも身体もいとも簡単に変化する。

都会に戻ったからって、するべきことがあるわけじゃない。やりたいこともない。存在の意義なんて結局どこへ行ったって、わからないかもしれない。

私はやるべきことがないのを知りながら、ここでただ生きるだけに時間を使うことになってしまう。それは心地よいけど、だめだ。

この地で悟るのはまだ早い。

感想

私は過去に、ストレスが原因で倒れた時に死ぬような感覚を経験しました
胸が苦しくなって、手足がしびれて、視界の四隅から稲妻のような光が走り、目の前がふっと暗くなる、音が遠くで聞こえ、意識が消える……
今この目でこの手でしっかり体の中に【私】が存在してるこの感覚が、スーッと抜けていくあの感覚は、冷たくて、とても怖かったです

大人になると自分の力で道を決めていかないといけない
今までうまくいっていたことも、挫折を経験したり、自分の無力さや不甲斐なさ、弱さや無機質な毎日など様々なことが何年生きてればあります

正直、死にたいと思ったことが一度もない人の方が少ないんじゃないかと思います
行き詰った狭い世界は身動きできずにいないで、逃げたらいい

世界はもっと広くて豊かでいいと思います

死にたいじゃなくて、やめたい
終わりにしたいのは、じゃなくて
終わりにしたいのは、今いる環境
変えたらいい 羽を延ばしていい  

自然の中にいると、死にたいと思う気持ちが薄れ、自分と向き合う時間ができる 
生きるのに疲れても、自然に返り、また頑張ればいい
どこにだって道はある 力を抜いてもいいんだと

瀬尾まいこさんの文は決して、熱のある表現はなく、淡々とした文章ですすんでいきます
しかし、それがいい 熱くないから響くこともある